コアラ保育園
建築ジャーナル2022.8
▪️竣工 2017.12
▪️用途 保育所
▪️構造 RC造 3階建て
▪️規模 床面積422m2
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コアラ保育園
 病院の従業員福利厚生施設としての保育所である。
 震災により大きな被害を受けた老舗料亭跡地を取得し、その一角に建設された。地域の文化を伝えるシンボルとして長く親しまれてきたこの料亭「新茶屋さん」、その景観と機能を一部引き継いでいくために、病院新館に併設して地域交流ホール、日本庭園、茶室が建設予定で、その先駆けとして本施設が竣工した。
 定員規模から3階建ての耐火建築物が必須となったが、1階部分と2+3階部分の2層構成にすることと、上層部に下見板張りと押え縁の素材と色彩を採用することで、伝統的な新町の景観に呼応することに努めた。また70人以上の様々な年齢層の園児のため人数分の小窓(覗き穴)をできるだけランダムに設置した。これにより街並みへ子供たちの元気を伝えると同時に、隣接の病院で働く親との視覚的な繋がりを設けたいと考えた。