阿蘇の舎2
阿蘇仙酔峡にほど近いリゾート地、その一角に昨年竣工した専用住宅である。住まい手は、東京からの移住を希望されたご夫婦で、現在は一足早く退職されたご主人が近々に移られるパートナーのため、着々と準備を進めておられる。周辺の他敷地に比べ比較的オープンな土地は、南に豊な緑を、北に連なる外輪山を遠望することができる。
 計画はその眺望をどの部屋からも堪能出来ることが求められた。外との接触面を長くするため、3つの細長い棟をズラシながら配置することを試みた。結果、家のどの位置からでも2面以上の風景を楽しむことを可能としながらも、各部屋の連続性を確保することができた。 また、棟をまたいで重なる土間(玄関)と居間空間は、南北に配置した外部デッキ(テラス)を取り込みながら3棟の軸線を垂直に貫き、この土地の最も大事にすべき南北の景観を一度に体感できる場所として、住宅の主要な骨格を形成している。