横手の舎1
▪️所在地/熊本市横手
▪️主要用途/専用住宅
▪️構造・工法/木造+RC造
▪️規模/地上1階 敷地面積 449.15㎡ 建築面積 157.33㎡ 延べ床面積 281.62㎡
-

 熊本市郊外に建つ住宅である。8mの高低差を持つ敷地での計画は、できるだけ擁壁を設けず、既存地形を維持することから検討を始めた。これはコスト面の問題と同時に隣接する住宅敷地(親族住宅)との繋がりを意識したもので、結果、前面道路レベルを地下1階とした、地上2階の3層構成となった。各階は全て、どこかのレベルで地盤面と接しており、見る位置により、3階建て、2階建て、平屋建ての違った立面を形成している。配置は大きく2つの棟に分かれ、それらは中間に階段+廊下をともなったガラスの箱で繋がれている。またこの部分の床および階段はFRPグレーチングと強化ガラスで作られており、地下に設けられた家族玄関および駐車場内の作業スペースに十分な光を落とす役目を果たしている。部分的な土留めの機能を必要とした地下+1階をRC造、2階を木造とした混構造を採用しており、地下+1階のパブリックな空間に対して主寝室+子供室+浴室のあるプライベート空間の機能的な部屋区分にその構造形態が対応している。木造の小屋組は単純な登り梁による切妻とし、中央部分に開き防止を兼ねた弓形の制作金物を取り付けることで両側の壁への負担を軽減させ、軽快でシンプルな構成を実現させた。