津久礼の舎
所在地/熊本県菊池郡菊陽町
主要用途/専用住宅
構造・工法/木造一部RC壁構造
規模/地上1階
   敷地面積 242㎡
   建築面積 117㎡
   延べ床面積 114㎡
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夫婦とわんぱく盛りの男の子2人のためのコンパクトな住宅。敷地は熊本市の郊外にある閑静な住宅地の一画にある。
 予算の制約の中で、総2階建てのシンプルな案を当初提案していたが、空間の広がりと接地性の高さを優先し、道路を囲い込む形での平屋となった。道路に対してコンクリート壁構造をL型に設置し、南東面の庭側を木造とする混構造を採用している。コンクリートの堅い壁で囲うことにより、内部空間と庭空間はよりプライバシーの確保を保つことが出来る。反面通りに対して平屋ではあるが住宅地としては少々堅い印象となるため、西日にたいする外断熱の効果も兼ねて杉板を目透かし状に張り付けている。
 内部は構造の組み合わせがそのまま認識出来るような仕上げ、断面構成となっており、低く抑えられたコンクリート構造に対して、木造の壁と屋根が伸びやかに全体を覆っている。またコンクリート部分は将来も変化しないと思われる緒室を割当て、逆に木造部分は子供の成長やライフスタイルの変化に対応出来る様になっている。特に子供室は屋根構造とは別に間仕切りのための柱や梁を用意しており、軽い仕切り(カーテンなど)から完全個室化への移行が手軽に出来る様になっている。現在の小学校低学年と保育園年長組のわんぱく達はその柱、梁、その先のロフト空間まで含めて格好の遊び空間と化している。