清和文楽邑公衆トイレコンペ案
設計要旨
建設予定地は、清和文楽邑へアクセスする際、最初に認知するポイントであり、そのため邑へ導入するサインとしての機能が重要と考えた。
個性的なフォルムの文楽館、物産館に対し、極力単純な箱を用意し、その中にコンパクトにトイレの機能を挿入した。
下部は杉板の壁で囲まれたクローズな空間、上部には杉板と同形状のアクリル板をガラリ状に取り付けることで、通風・採光を確保しながら、夜には木架構のシルエットが映し出される「行燈」となることを意図した。
邑の玄関口に置かれた行燈は、下部の板壁が黒く塗られることでその存在が「無」となり(文楽での約束事)、光と木架構だけの空間が形成され、やがて闇に浮かび上がる。
1990~ 2000~ 2010~ 2020~